なぜ、あの人はいつも楽しそうに仕事をしているのか?
本格的な夏が始まりましたが、体調など崩されていませんでしょうか。
私は現在、関西に住んでおりますが、30歳まで北海道で過ごしていたので「お盆を過ぎたらもう夏は終わり。そろそろ、長袖を着なくては。」という気持ちが未だに染み付いています。
また、北海道は今でこそ、5、6月頃に蝦夷梅雨と呼ばれる湿度が高い日々が続くことがあるようですが、かつては本当にカラッとした夏空が広がっていました。
所変われば・・・という言葉がありますが、これも様々な土地に住んだ経験があるからこそ感じられる事柄なのだと思っています。
さて、前置きがかなり長かったのですが、今回のテーマは「なぜ、あの人はいつも楽しそうに仕事をしているのか?」でした。
私には、小学校4年生の娘がいるのですが、なんと、この年にして彼女は最近「私は結婚しない!」宣言をしました。「なぜ?」と訊いてみると、「だって、結婚したら自分だけじゃなくて、みんなのご飯を作ったり、洗濯したりしなきゃいけないでしょ。」と。
苦笑しながら、私自身の普段の行動や口調に気をつけなくてはいけないと強く思った次第ですが、それは置いておくとして。
この、「してあげている」「何かを与えている」といった考え方は、仕事においてモチベーションの部分に大きく関わってくるのだと考えています。
例えば、同じ部署の課長が諸事情でお休みすることになったとします。そのため、今日行われる予定の重要な会議は、リーダーである自分が出なくてはならない状況となりました。
これを「代わりに会議で出てあげている」と思うか、それとも「課長職としての仕事を学べる良い機会だと捉えるのか」では、大きく仕事に対する姿勢が変わることは想像に難くありません。
つまり、日常の業務においても「誰かの代わりにやってあげた」と感じ、知らないうちに見返りを求めるのではなく、「自分の経験やキャリアのためにやろう」と思って取り組む方が、何倍も楽しく仕事の効率も上がるのです。
モチベーションを語る際に取り上げられる理論の一つに、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などで教鞭を執っていたダグラス・マグレガー(1906-1964)が主張したX理論・Y理論があります。私たちは基本的には怠けがちなので、強制や命令によって管理し、必要に応じて罰を与えなければならないとする考え方がX理論。いわゆる、アメトムチですね。
それに対して、Y理論というのは、魅力的な目標や責任を自ら設定し、その達成感によるやりがい、得られたものによって行動を起こす。つまり、社会的欲求や自己実現欲求によって動かされるという考え方です。
私たちは仕事に取り組むにあたって、目の前の労働条件やすぐに結果が出るものに目がいきがちですが、実は本当のやりがいというのは他人が提示したものではなく、自分の中にあるのかもしれません。
「自分自身に、どのような成長の機会を与えてあげることができるのか」
暑い夏の夜に、そんなことを考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。